2015年 12月 29日
ツイッター(@H_Sunagawa)やフェイスブックにはちょくちょくポストしているけれど、そのぶんブログはすっかりさぼるように。 しかも、新しいサイトへ移行しようと構築しながら、なかなか進まず…。新しいサイトオープンは、来年の課題にするとして、ここで自分にとって2015年がどういう年だったかの振り返りを、三回にわけて。 まず、今回は、今年一番僕にとって大きかったこれ ↓ 『新宿二丁目の文化人類学』出版 2008年に提出した博士論文を『新宿二丁目の文化人類学』として出版することができました。これは、クラウドファンディングが成立したことで実現したものです。あらためて、ご協力くださった皆様に感謝です。そして、出版後、多くのマスメディアに書評を掲載いただきました。 ▼星野智幸さん(朝日新聞) 「繊細で血のかよった画期的な民族誌を実現できたのは、今を作り上げてきた無名のパイオニアたちを記録に残しておきたいという情熱だろう。都市論としても優れた本書の魅力は尽きない。」 → 全文 ▼北原みのりさん(共同通信配信) 「読み進めるうちに気がつく。「二丁目」の物語は、誰にとても異文化ではない。普遍的な闘いの歴史、個人の切実な性と生のありようなのだと。」 ▼若松英輔さん(讀賣新聞) 「現代は人間関係がどこまでも広がろうとする時代だ。だが筆者はこの本で、深まりの重要性を示唆している。」 ▼難波功士さん(日本経済新聞) 「コミュニティの内部に深く入り込み、すくいとられた人々の声。細やかな観察と豊富なデータは、フィールドワーカーとしてだけではなく、客およびスタッフとして二丁目で多くの時間を過ごし、東京レズビアン&ゲイパレードの実行委員長を務めるなど、深くこの地にコミットし続けてきた著者ならではのものと言える。」 ▼印南敦史さん(Newsweek 日本版) 「ゲイ・コミュニティに縁のない人にもわかりやすく、しかも歴史や社会状況などを交えて"文化人類学的な観点から"解説されているため、読者はゲイに対する偏見を打ち消しながら、陽の当たりにくい世界の実情を垣間見ることができるだろう。」 → 全文 ▼福博充さん(週刊読書人) 「こうした生きたことばを冷静な文体を以ってアカデミックな文脈に落とし込みつつも、そのことばの持つ強さを殺すことなく織り込むには、よほどの技量とセンスが要求されると思うが、著者はそれを適切に配置し、その強さを自らの論述に援用している。」 こうして、多くの方々の書評のおかげもあり、一時期、Amazonの「文化人類学」の分類で1位になったりもしました。そして、2ヶ月あまりで増刷となりました! まだまだ多くの人に読んでいただきたい本です。まだな方は、ぜひ手にとってください。 <1位になったとき!> ウェブマガジンの「シノドス」には、この本について自分で書いた文章も掲載いただいています → 「異性愛中心社会とゲイ・コミュニティ―東京レインボー祭りが照らし出すもの」 。また、TBSラジオ「荻上チキのSession-22」に出たときの様子がこちらにあります → YouTube。 そして、この出版を記念して、東京でイベントを開催しました。 <シューレ大学でのパーティ:上はシューレ大学スタッフの朝倉景樹さんと、下はアーティストの張由紀夫=メロディアスさんと> ↑お腹の肉付きがひどい…(汗) そしてなぜか、手振りが大きい。 <新宿二丁目のバー「九州男」でのトーク:上は、NPO法人東京レインボープライド共同代表の杉山文野さんと、下は造形作家の大塚隆史さんと) また、沖縄でも出版記念&活動家歴25周年パーティーを。様々な分野の皆さんが来てくださり、とても暖かい雰囲気の良い会となりました。 また、この出版をきっかけにいくつか文章を書く機会をいただきました。現代思想には、「多様な支配、多様な抵抗」を。同文は、なんと韓国語に翻訳され韓国語の雑誌でも紹介されました!うれしい。 朝日新聞の書評欄「ニュースの本棚」にも文章を寄せる機会をいただきました。ありがたや。→ 「同性婚」 この出版をきっかけに、最近活動にばかりエネルギーを注いで、サボり気味だった研究者としての自分に磨きをかけたいなぁ、と思いました。来年は、研究を深めながら、新しい本の執筆にもとりかかりたいと思っています!
by hideki_sunagawa
| 2015-12-29 00:23
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