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2014年 12月 26日

チャレンジすること、成長すること

宮城さんのエッセイ

半年続いたエッセイの最終回が来週12/31に掲載される…と言っても、自分のエッセイのことではなく、レインボーアライアンス沖縄(&ピンクドット沖縄)共同代表の宮城由香さんのエッセイ。私が最初の執筆者となった沖縄タイムスの「性のはなしをしよう」の4人目の執筆者として、彼女が半年間担当していたのだった。

こうした公的なところに文章を連載するのは初めてということで、彼女の原稿を読んで、僕が、言葉づかいの調整や構成のアドバイス等をさせてもらっていたのだった(内容はもちろん彼女自身が考えていて、アドバイスは文意が変わらない範囲でおこなった)。それを続けて半年。

最初は、当然ながら、この手の文章を書きなれていない人が書いてしまいがちな、主語と述語部分のずれや、口語ならオッケーでも文章にすると曖昧さが際立ってしまう表現等、気になるところがあったのだけれど、そのことを毎回指摘することを繰り返していくうちに、みるみる文章がうまくなり、最後にはほとんど私が口出しをする必要がないくらいにまとまった、わかりやすい文章を書くようになっていた。

どんな人でも自分の文章に口を挟まれるのは嫌なもの。自分なりのこだわりもあるものだし。当然、彼女も、「えー?」と思うことも度々あったのではないかと思う。でも、一応、文章を書くことに関しては、年数的にも量的にも先輩であるということで、ついてきてくれたのだと思う。

文章表現は、もちろん、それぞれの方法と癖があっていいのだけれど、まずは、自分の言いたいことを丹念に、わかりやすく伝える方法を練習するほうがいいと僕は考えている。彼女の文章についてコメントを重ねることで、僕自身、どういうところに着目して伝えていくといいのか、とても勉強になった。


成長するということ

このエッセイを書き続ける中で文章がうまくなっていく彼女を見つつ、人っていくつになっても、新しいことにチャレンジできるし、そのことで成長していけるものということ学んだ。「上から目線」的でいやらしい表現になってしまうけれど、彼女が2013年にピンクドット沖縄の共同代表を引き受けてくれてからの、代表として人前に立つ事に関して見せた成長にも感動してきた。

初めて開催したピンクドット沖縄の説明会で、緊張のあまりほとんど言葉が出てこなかった彼女は、今年には、当日の会場で多くの人たちを前に自分の言葉を伝えられるようになっていたし、トークイベントでも自分の考えや経験をしっかりと話せるようになっていた。

今年の2月、レインボーバレンタイン・キャンペーンの一環として、僕が聞き手になりつつ彼女に話をしてもらう形でトーク(@ジュンク堂書店那覇店)を開催したのだが、それを聞いていたフリージャーナリスト山城紀子さんは、彼女の話がとても心に残ったと言っていた。

宮城さんは、沖縄で生まれ育ち、基本的に沖縄で暮らしてきた人なのだが、自分が共同代表を務めることの意味を考え、重責ながら引き受けたのだった。その意味とは、沖縄出身とはいえ沖縄を長く離れていた僕がやる活動に対して向けられがちな、「(東京に長くいた)砂川さんだからできる活動なんでしょ」といった視線を緩和するような役割だ。

また、同性のパートナーと長いパートナーシップを続けつつも、これまではその言葉であまり意識してこなかった「レズビアン」というアイデンティティーをあえて引き受けて、沖縄の新聞にも登場するようになった(沖縄で実名と顔を出してレズビアンとして、マスメディアに出たのは彼女が初めて&日本全国でも少ない)。この勇気は本当にすごいと思う。そして、その彼女を支え続けている、パートナーのまゆみさんも。


今後…

実は、来年中に、宮城さんと関係することで実現したい大きな目標がひとつ。画家でもある彼女の絵をスカーフにして商品化したいといこと(それによって、彼女の絵の魅力を多くの人に知ってもらいたい&売り上げの一部を活動資金の足しにしたいのです)。

彼女の絵は、とてもオリジナリティ溢れる存在感のあるもので、沖縄の自然をモチーフにした曼陀羅のような絵だ。僕は、その絵に、多様性といのちを愛でる彼女の思いを感じている。来年は前半で、僕の博論の書籍化があるから、その後になるかなぁ…。でもぜひぜひ実現したい。予約を受けて、ある一定数に達したら商品化へ、にするか、またクラウドファンディングを使うかわからないけれど。

ということで、来年の展開もお楽しみにー。

<宮城さんの絵>
チャレンジすること、成長すること_a0137527_22545897.png


by hideki_sunagawa | 2014-12-26 22:56 | Diary


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