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2011年 11月 06日

親友の命日を前に

明日は、2007年に亡くなってしまった無二の親友、がんすけの命日だ。彼のパートナーも、今年この世を去ってしまった…。

別の記録を探していて、偶然、がんすけが亡くなった直後の自分が書いた日記を見つけた。この日記に書いている通り、がんすけの逝去は、僕が沖縄に帰る決意を深めた出来事だった。


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2007.11.26 Mon.の日記

土曜日に、がんすけの「お別れ会」が二丁目で開かれた。たくさんの人が来て賑やかだった。 その後、日記をアップしなかったのは、打ちひしがれていたからではなかった。ただ忙しかった…(というか、今もだけど)。

講演の準備、今日あった博論ライティングアップセミナーでの発表、今週の金曜日にあるエイズ学会での発表、1日には14000字の講演原稿の〆切りが待っている。もちろん、授業の準備もしなくちゃいけないし、かかわっているHIV関係の研究もだいぶ遅れてしまっている。こちらも進めなければ…。だから、打ちひしがれている余裕がなかった(ない)。

しばらくは夜毎に泣いていたけれど、それでも懸命に自分をコントロールして、やるべきことができなくなってしまわないように努力してきた。でも、無二の親友が亡くなったのに、しばらく呆然としていられない生活って一体何なんだろう?

がんすけが大変な思いをしているとき、もっと彼に会いにいかなくちゃと思いつつ、忙しいことを理由にして、十分にそうすることができなかった。そうやって友達をケアする余裕もない生き方って?

僕は金銭的に余裕のある状態になって、沖縄で大きめの家に住んで、東京で疲れた友人たちを迎え入れられる場所となれたら、と思ってきた。でも結局、最も休ませてあげたかったがんすけにその機会を与えることもできなかった。

そんな叶うどうかわからないことを夢想する前に、すぐにできることをしてあげるべきだった…。でも、そんな風に、何かあった場合に後悔することも実はわかっていた。わかっていながらも、余裕の無い中で、自分の抱えていることを優先しなければいけなかった。

沖縄に住んでいたら少しは違ったかな、と思う。沖縄にいるときと東京にいるときとでは、外に出てどこかに行くという行動をとる時にかかる負荷が全然違う。また、沖縄では、友達に会うときのフットワークが軽い。東京では、なかなかそうはいかない。

そんなこともあって、やっぱり沖縄へ…という思いがますます強くなっている。沖縄に帰ったら帰ったで、大変なことがたくさんあるのはわかっているけど。でも、大切な、人と会うということをもう少し大事にできるような気がする。あまりにも今の生活はその余裕がなさすぎる。
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by hideki_sunagawa | 2011-11-06 06:05 | Diary


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