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2012年 06月 21日

補助金交付決定&交流会のお知らせ

レインボーアライアンス沖縄で申請していた、那覇市の「恊働のまちづくり事業補助金」交付が決定しました。小額ではありますが…。

内容は、LGBT関係というよりもジェンダー関係のものです(もちろん、LGBTのことも含みますが)。これから先、講座、講演会等を展開していきます!お楽しみに。

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さて、昨日より、シカゴの大学で勤めている友人が沖縄に来ています。彼女は、米国で同性のパートナーと子育てをしています。その経験を聞いたりしつつ、交流する会を24日(日)18時〜21日に開催します。

LGBTフレンドリー/サポーティブな方ならどなたでも参加できます。ドリンク&軽食付きで1500円(差し入れ歓迎!)。場所は、国際通りからすぐのGRADiにて。ご希望の方は、23日の正午頃までにご連絡ください。

hideki_sunagawa☆hotmail.comです(☆をアットマークに変えてください)。
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by hideki_sunagawa | 2012-06-21 23:49 | LGBT/gender
2012年 06月 09日

生活保護問題(稲葉剛)

生活保護問題について、「NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」の稲葉剛さんが書かれた文章です。本当は行政がやるべき仕事を、彼のような人たちが苦労しながら担ってきた。それすらも無にしようとする最近のメディア、国政の動き、それに後押しする人たちの意見には、憤りを覚える。


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生活保護問題:困窮者実情踏まえ議論を

NPO法人自立生活サポートセンター・もやい代表理事 稲葉剛

 生活保護制度が揺れている。「高額所得者の芸能人の母親が生活保護を受給」という報道に端を発した騒動は、親族の扶養義務と公的な援助の関係をめぐる議論に発展した。

 小宮山洋子厚生労働大臣は、生活保護受給者の親族が受給者を扶養できない場合、親族側に扶養が困難な理由を証明する義務を課す制度改正に言及し、自民党の生活保護に関するプロジェクトチームは、親族の扶養義務を徹底させる生活保護法改正案を今国会に提出するとの方針を固めた。
 世論の後押しもあり、短期間のうちに制度改正が決まってしまいそうな勢いである。

  しかし、生活に困窮した人々の状況を少しでも知る者なら、今回の扶養義務強化をめぐる動きが福祉の現場を踏まえない乱暴な議論であることが分かるだろう。
 私がこれまで関わった方々の中には、扶養義務に基づく親族への連絡がネックになり、生活保護の申請をあきらめかけていた人が多くいた。私たちは虐待やドメスティックバイオレンス(DV)に関連する場合、親族に連絡しないよう役所に要請しているが、1人で窓口に行って以下のような対応をされた人も少なくない。

  Aさん(20代男性)。大学卒業後、正社員として就職するが、過労によりうつ病を発症して退職。実家に戻り療養生活に入るが、両親はうつ病を理解せず「働かざる者食うべからず」と連日罵倒される。食事も与えられなくなり、栄養不良状態に。家を出て、福祉事務所に相談に行くが、実家に戻って養ってもらうように言われた。

 Bさん(30代女性)。職場結婚したが、連日暴力を振るわれた。自分の貯金を引き出して家出し、ビジネスホテルを転々と。お金が尽きそうになり、福祉事務所に相談に行ったが「離婚が成立していないため、配偶者に連絡をする」と言われ、申請せずに帰ってきた。

 現行でもこうした対応なのだ。扶養義務が強化された場合、親族から虐待や暴力を受けた経験のある人たちは、役所が親族に連絡することを恐れ、窓口に相談にすら行かなくなるだろう。その先にあるのは、最悪の場合、困窮による餓死や自死、孤立死である。生活保護制度が最後のセーフティーネットである以上、それを利用できるかどうかは生命に関わる。

 虐待などの経験がない人であっても「家族に迷惑をかけたくない」という意識から申請を控える人は多い。「きょうだいに知られたくない」という理由で申請をためらっている代の路上生活者を、私は何人も知っている。こうした人々もますます福祉の窓口から足が遠ざかるだろう。

 1950年に制定された現行の生活保護法には、親族による扶養は「保護に優先して行われるものとする」との規定があるが、旧生活保護法のように親族が扶養できないことを必須の条件とはしていない。この制度改正には、現代社会において親族間の扶養を過度に強調することは時代錯誤的であり、先進国としてふさわしくないという当時の政府の認識があった。

 今回の動きは、60年以上も前に時計の針を逆戻りさせようとするものである。例外的な事例をもとにムード先行で議論を進めるのではなく、生活困窮者の実情を踏まえた冷静な議論を求めたい。


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<2012年8月23日追記>この問題に関して、『間違いだらけの生活保護バッシング-Q&Aでわかる生活保護の誤解と利用者の実像』という本が出ました。


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by hideki_sunagawa | 2012-06-09 11:03 | labor/poverty
2012年 06月 03日

伝わらない話…

ひょんなことから、僕の言ったことを間違って受け取り、批判しているブログを見つけた。

基本的に、ネット上で僕について書かれていること、特に匿名のものは見ないようにしいてるし、見ても、大部分が嘘や誇張、話のすり替えなど、あまりにもくだらない内容なので、気にしないようにしている。

しかし、このブログでは、真面目にセクシュアリティやジェンダーについて書いているようなので、誤解をちゃんと指摘しておきたい。


記事のタイトルは、「人を見たら多数派と思う」

コメントとして書き込んだのだが、エラーが起きたので、そして、書いている人の連絡先も見つからなかったので、こちらで書いておくことに。

まず、これを書いている人は、僕が講演で次のように言ったと書いている。

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「じゃあとりあえずよくある質問とその答でも」と
砂川さんが話し始めたのが
「ゲイってどんなセックスをするの?」
という問いと
「別に全員アナルセックスするわけじゃないよ。
ていうか初対面の人にあなたはどんなプレイをするの?
なんて異性愛者には聞かないよね。なぜなら失礼だから」
という答。
ーーー

おそらく、「別に全員がアナルセックスをするわけじゃないよ」というようなニュアンスのことを言ったのは確かだろう。僕は、講演では、「ゲイがセックスと意識する行為の中でインターコースの占める割合は、異性愛者がセックスと意識する行為の中でインターコースの占める割合より低い」とい話をするからだ。性行動調査の結果をもとに。

しかし、その後がまったく逆の話になっている。僕は最初にゲイとして大学で話をしたときから、<必ず>、「そういうことを聞くと、異性愛者にはそういうこと聞かないのに、失礼と怒る人がいるけれど、僕は決してそのような質問には怒りません。情報がないので、不思議に思ってある意味では当然だと思います」という言い方をする。

たぶん、これを書いた人は、「全員がアナルセックスをするわけじゃない」という話を聞いた時点で、僕の話を勝手に推測し、その結果、僕の言ったことをちゃんと聞いていなかったのだろう。

「似たような話を本やなんかで見た覚えがあったし」という意識が、そういう風に聞き違いを起こしたのかもしれない。


ちなみに、「けれど機先を制して下世話な話をたしなめるのは無知なマジョリティから無神経な質問や失礼な扱いを多くされてきた結果だろうと後からようやく思い至って」とあるけれど、僕はそういう質問を受けたことがほとんどない。

むしろ、「何を聞いたら失礼になるのか…」と控えめになる傾向があるので、先のような、「そういうことを聞いても怒りませんよ」と言うようにしているのだ(もちろん、ホモフォビックのような発言があったら、返答の語気は荒くなりがちだろうけれど)。


そして、「テーマ的にみて受講者のセクマイ率はきっと高かったはず」と、この書き手は推測しているが、僕が色んな大学でたくさんの講演や講義をしてきた経験として、そういうことはない。もしかしたら、他の授業より高いことはある<かも>しれない。

もちろん、全ての聴衆のことを把握しているわけではないが、書かれるコメントから、「当事者」やそれに近い人の占める割合は、常に極めて低い。


社会問題も含め、真面目に書いているブログなのに、誤解(あるいは記憶違い)や、勝手な憶測を根拠にこのような文章が掲載されるのはとても残念だ。

しかし、聞き手には常に聞き違えや誤解をする人はいるもの(自分もそういうときもあるだろう)。そういうものとして諦めなくてはいけない面もあるかもしれない。しかし、それに基づいた批判が誰もがアクセスできる中にあるという現実。

そのように聞き違えや誤解をした人の情報が溢れていて、それにまた誰もがアクセスでき、往々にして再生産もされる…やはり、メディアリテラシー教育が必要だと痛感する。
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by hideki_sunagawa | 2012-06-03 06:13 | Diary