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2009年 11月 30日

大阪から帰京

名古屋で開催されたエイズ学会のシンポジウムに出た後、大阪へ。自分が今やっている調査のインタビューのための滞在。3泊4日は、大阪滞在最長記録。とはいえ、遊びに行くこともなく、ほとんどの時間はホテルで過ごしていました(インタビューもホテルでやっていたので)。

今回の滞在で思ったのは、大阪の人の接客態度って、東京に比べると全体的にレベルが高いかも…ということ。もちろんいろんな人がいることは大前提だけど。言葉が大きくてはっきりしているとか(東京だと、若い人とかだとモゴモゴ話す人が少なくないような)、気の効きようとか。やはり商人の土地ということなのかなぁ…。文化人類学者にしてはあまりにも素朴すぎる感想だけど。

ちなみに、調査の方は、多くの人が協力してくれて、だいぶはかどりました。ありがたやありがたや。このブログでも調査を通して感じたことを紹介したいところだけど、まだ進行中の調査なので、区切りがついてからご報告を。

エイズ学会のシンポジウムの方は、思ったよりシンポジストの間に対立点がなく、なんだか淡々とした感じでした。控え室での打ち合わせの方が盛り上がっていたような…(だいたい打ち合わせが盛り上がるとダメなのよねん)。

と、帰ってきて一休みしたいところなのだけれど、やっぱり仕事がたまりまくりなのでした。とほほ。
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by hideki_sunagawa | 2009-11-30 22:50 | Diary
2009年 11月 26日

→名古屋→大阪

今日は、エイズ学会でのシンポジウムに出るため名古屋へ。その後、調査関係で大阪まで足をのばしてきます。本当はエイズ学会の他の関係あるセッションを聞くためには、とっくに家を出ているはずだっただけれど、片付かない仕事があり、結局シンポジウムの打ち合わせに間に合えばいいや…という状態になってしまいました。ああ…。

シンポジウムは、いわゆるMSM(男性と性行為をする男性)の間でのHIV感染増加傾向が変わらないことについてのもの。そのことに対して医療従事者の間では、「いったいどういうこと?」「もう診療続けたくない」という思いを持つ人も出てきたりしているらしく、そんなこともテーマにのぼる予定です。

僕は、医療がもともと持っている、合理的人間観(例えば、人はリスクがわかれば、それをもとに合理的に判断し、それを回避しようとする、といったような)の前提が違っていて…という話をするかと思います。ある行動というのは、社会構造や自分でもコントロールできないような部分(身体化してしまったものやいわゆる「深層心理」的なものとか)の中で生起してくるという<側面がある>(それがすべてではない)ということを語る予定です。

それでは行って参ります。名古屋や大阪で見かけた人は声かけてねー。
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by hideki_sunagawa | 2009-11-26 10:38 | Diary
2009年 11月 24日

セミナー無事終了

以前、このブログでも紹介したセミナー、「学校で教えたい授業シリーズ」。定員を超える参加者があり、大盛況のうちに終了することができました。参加くださった皆様、ありがとうございました。

今回のセミナーでは、野宿・貧困、不登校・ひきこもり、精神障害、セクシュアルマイノリティの四つのテーマを取り上げました。僕はセクシュアルマイノリティのところを担当しましたが、基本的に中学や高校などで教えることを想定しつつ模擬授業的に実施するという課題があったので、とても難しくて、正直上手にできたという感じではありませんでした。

しかし、こちらの下手なリードにも関わらず、参加者のみなさん、積極的にワークに参加してくださり、いい雰囲気でできました。感謝感謝。

午前午後の「授業」のあと、最後は、それぞれのテーマの講師がそろってのシンポジウム…。進行の北村さんが、全体を貫くテーマを心に響く言葉で語ってくださり、心動かされました。

終了後のスタッフの打ち上げ&振り返り会では、セミナーの成功を背景に、ハイテンション(笑)。しかし、それぞれ抱えている難しさや今後の課題についても熱い意見交換がおこなわれ、この時の会話が一番充実していたのではないか、というほど密度の濃い会話が展開されました。

そのやりとりを聞きながら、僕は何度も涙ぐみました。真剣に向かい合うやりとりながら、アグレッシブではなく自分の経験や思いを伝えようとする言葉。その中で語られる子どもたちへの思い、誰もが自分自身を大切な存在として認められるような社会にしていきたいという願い…それが交錯する場に、僕は感動していました。

あれもこれもやらなくちゃいけない状況で、「あー、もういやー、忙しいのに、なんでまた、全然お金も入らないことにエネルギー注いでいるの!?」と思うことも、正直、何度かあったけど、こうして、すばらしい仲間と出会えたり、関係を深めあえたりすることは、何ものにも代え難い宝と痛感しました。

僕は経済的には厳しい生活を送っているけれど、幸い、人間関係には恵まれているなぁと思います。ほんと、ありがたいです。
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by hideki_sunagawa | 2009-11-24 00:19 | Diary
2009年 11月 21日

「夢をたべる獏が夢みる夢」

今や「新進気鋭の彫刻家」という表現が少しもオーバーじゃなくなった、土屋仁応さんの展覧会へ行ってきました(土屋仁応さんのサイト)。

幻想的で、どこかなまめかしくて、静かながらも生気があって…。ちょっぴり薄気味悪いようなものも感じるのだけれど、それが、見るものを立ち止まらせ考えさえる力(それがアート性だと思うのだけれど)になっています。

その薄気味悪さというのは、澄んだ深い湖に光が挿して、翠がかった奥底が少し見えてしまったときに感じる感覚に近いかもしれないなぁと思いました。自然の得体の知れなさに触れたのか、それに投影される自分の内面の深淵に気づいてしまったのか、わからないような怖れのような。

今回、とても小さなギャラリーですが、銀座あたりへ出かける予定のある方は足をお運びください(ギャラリーの入っているビルがとても見つけにくいので要注意。ギャラリーのサイトに地図があるけれど、自分で調べ直して行ったほうがいいかも?HERMESのそばに地下鉄からの地下道の出口B7があるので、そこを出ると近いです<階段がちょっと大変だけど)。
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by hideki_sunagawa | 2009-11-21 10:03 | Diary
2009年 11月 19日

Taiwan Parade

English is following...

東京プライドフェスティバルの時に知り合った台湾の方が、台湾パレードの写真や動画が掲載されたサイトを教えてくれました。以下、その一部。

▼2009 TW LGBT Pride 同志大遊行

▼台湾パレードを取り上げた台湾のnews (in YouTube)

なんだか裸の人がいっぱい…(まぁ、たいていこういうのは、そういう目立つ人を優先して写すせいでもあるけど)。パレードでの裸に関しては、日本だけでなく、海外(欧米も含め)でも、議論になりがち。

偏見を助長するとか、一層誤解を招くとか。その一方で、多様なあり方を認めさせるべきなのだ、とか、性への抑圧への抵抗なのだと意味付ける向きもある(まぁ、東京では警察が厳しいので、こんな露出度の高い裸では参加できないんだけど<実は、男性の上半身裸も注意されるです)。

僕自身は、その両方の意見ともわかるなぁという感じ。ただ言えることは、浅草サンバカーニバルのように、「一般社会」でも結構祭りで裸になってるじゃんということ(あと「レースクィーン」も)。

最近は、神輿を担ぐような、以前からある祭りでもかならず半纏を着なくちゃいけなくなったり、と男性の裸への規制が厳しくなっているのに、女性の裸へは寛容だ。やっぱり社会は異性愛男性の欲望を中心にまわっている。

▼サンバカーニバルの画像

▼「レースクィーン」

====
An acquaintance in Taiwan introduced me sites of pics and movies
of Taiwan Parade this year.

▼2009 TW LGBT Pride 同志大遊行

▼CNA news (uploaded in YouTube)

Many half-naked (?) people took part in.
Some people criticize such expressions, saying that they strength
prejudices and misunderstandings in a society around them.
Others insisted that we must make the society tolerant for those.
I'm in a position irresolute about that.
However I can say at least that hetero?-people also show and enjoy
half-naked expressions
(for example in Japan, Asakusa Samba Carnival or
so-called "Auto-Race Queens" in Japanese.)

▼Pics of Asakusa Samba Carnival

▼"Auto-Race Queens"
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by hideki_sunagawa | 2009-11-19 10:53 | LGBT/gender
2009年 11月 17日

"Genbaku Korou"

またもや体調を崩しているわたしです。最近、調子良かったので、あれこれがんばっていたら、一気に疲れが出てしまいました…。ので、今日は家でゆっくりしています。

先日メモっておいた文章をアップ。

=====
先日、NHKで「原爆孤老~ヒロシマ・64年後の現実~」という番組をやっていた。被爆者が、その後も偏見にさらされて(そして自分自身の中にもある不安で)苦しんだことは知っていた。それゆえに、結婚すること、子どもを持つことをあきらめた(あきらめさせられた)人も少なくない。

そして今、被爆者の医療費が免除されていることに対して、特に同じ年代の人の間に嫉妬する感情があり、それゆえに自分のことを話すこともできず、孤独感をつのらせているという。原爆によるものと思われる症状に苦しむ中、まわりの無理解にまだ悩まされるなんて、なんとつらいことだろう。そして、そんな風に被爆者を苦しめてしまう社会は、なんて悲しい社会なんだろう。

The other day, I watched a documentary program by NHK,
titled "Genbaku Korou." Translating directory in English,
it's “Atomic-bombed Lonely elderly people.”
They are survivors of atomic-bombing in Hiroshima and
Nagasaki.

I was very surprised to know that they are still distressed
with prejudices. Many "Hibakusha" couldn't get married
nor have children, because people (including themselves)
feared after-effects of a-bomb and influence to a baby
if they gave a birth. Actually numbers of them are afflicted
with illness which seems after-effects of being a-bombed.

Now they are also suffering form offensive emotion of people.
Hibakusha (survivors of a-bombing) are discharged from
payment of medical treatments. Some people, especially
those in same generation, are strongly envious of it. 
So, many Hibakush cannot share their feelings with people
around them and live lonely lives. What a sad situation
and a poor circumstances!
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by hideki_sunagawa | 2009-11-17 12:12 | Diary
2009年 11月 16日

Two Fathers/Gay Couples

動画紹介が続きますが、悠ちゃん(パートナーの名前を初めてちゃん付けで呼んでみた)から教えてもらった動画。たぶん、紹介の紹介という感じなんだけど。

オランダの番組で、二人の父親に育てられている子が歌っています。感動的。
▼Two Fathers

それを観てたら、関連で挙げられていた動画。いろんなテレビ番組のゲイカップルの映像がつなぎ合わされています。曲のせいもあると思うのだけれど、なんだか切なくなってしまうのはどうしてかしら(必ずしも切ないシーンばかりじゃないんだけど…)。

▼Gay Couples・I Will Be
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by hideki_sunagawa | 2009-11-16 11:39 | LGBT/gender
2009年 11月 15日

ものまね

堅い話題が続いたので、息抜き(?)
なぜか、たまに観たくなる、青木隆治さんによるものまね。

Sometimes I watch these videos in youtube for a change.
Mr. Aoki Ryuji, a splendid mimic,
is giving impressions of female singers.
It's surprising!

▼かもめが飛んだ日(渡辺真知子)
The woman who appears later is the singer
whom he is giving an impression of.

▼愛燦々と(美空ひばり)
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by hideki_sunagawa | 2009-11-15 20:46
2009年 11月 15日

Misunderstanding about sexuality

English version is following below...

昨日は、セクシュアリティとHIV/AIDSに関する講演があった。こういう講演をするときには、常にセクシュアリティに関する「基礎知識」的なことを伝えなくてはいけない。性同一性障害と同性愛が、<基本的には>セクシュアリティの違う側面のことであること、同性愛は「選んで」いるわけではないこと、ゲイ/レズビアン・カップルの多くは「男役」+「女役」というつながりなわけではないこと…。

当事者にとってはあまりにも基本的な話なので、どこへ行ってもそのような誤解が多いことには消耗感を感じてしまうのだけれど、よく考えてみたら、カミングアウトしている人が少ない中では、ある意味しょうがない部分もあるかもしれない。

もちろん、マジョリティがマジョリティであることにあぐらをかいて座っていていいのかという問題はあるけれど、残念ながら学校でも、マイノリティへ想像力をはたらかせるような教育はおこなわれていないし。

ゲイに対する世間の誤解への不満の声はバーでもよく耳にするのだが、もしそのような社会環境が不快ならば、変えるために何かをするしかないだろう。カミングアウトは、誰にでもできる可能性のあるアクションの一つだ(「カミングアウト=オープンになる」ということではないということは強調しておきたい、自分の信頼できる人/伝えたい人にだけすればいいことだ)。やはりカミングアウトする人が増えない限り、ゲイ/レズビアンへの理解は広がらない。


Yesterday, I gave a lecture on "sexuality and HIV/AIDS"
to those who will go to developing countries for aid.
In this kind of lectures, I have to explain how
GID (gender Identity Disorder) and same-sex sexuality
are different aspects of sexuality.

Many people confuse gender identities and sexual orientations.
They tend to imagine a gay couple as a feminine role person and
a masculine role person.
Some think that feminine role persons in gay men couples are
MtF (male to Female) Transgender.
What's more, most of them regard same-sex sexuality as choices.

These misunderstanding seem very wide-spread and deep-rooted
in our society.
However, considering the situation that only small number of people
come out, I have to say it's natural consequence.
If we feel uncomfortable about such misconceptions
and want to correct, we should come out.
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by hideki_sunagawa | 2009-11-15 06:02 | LGBT/gender
2009年 11月 13日

「ブス」という言葉

テレビで「ブスの瞳に恋してる」というドラマが再放送されていた。そのタイトルを久しぶりに見てふと思ったのだけれど、「ブス」という言葉は、もともと性別を限定しているものではないはずなのに、一般的には女性を意味しているのはどうしてだろう?

ゲイの世界だと男性の容姿も問題にされがちなので、ちょっと事情は違うのだけれど、そうではない世界では、「ブスな女性」と表現をしなくても(まぁ、そういう表現も多々使われるけど)、「ブス」という言葉は基本的に女性を指す言葉として使われている気がする。男性の場合は、容姿に関してひどく言われる場合、「ハゲ」「デブ」などと限定されがちじゃないだろうか(どちらも当てはまる自分…<でもゲイの世界では、どの言葉も必ずしもネガティブではない)。

まぁ、ジェンダーについて考えたことがある人にとっては、もはや「いまさら」なことなんだけど、女性を「評価」するときに、どうしてこうも容姿に重きが置かれ、トータルに否定するかのような言葉が投げつけられるのか、ほんと理不尽な話だ。ジェンダーの非対称性の基本的な話ではあるけれど、なんだか腹が立ったので書いてみた(笑)。

だいぶ前になるけれど、とても容姿コンプレックスを抱いている女性の友人がいた(僕は素敵な人だなぁと思っていたのだけれど)。彼女は、恋をしたとき、懸命に世間的な「女性っぽい美しさ」へ近づけようとファッションやお化粧を工夫し始めた。

それを見つつ、そういう方向じゃない方が似合っていいのになぁ、と僕は思った(もともとおしゃれな人だったのだけれど、そんなに「女性っぽい」ファッションじゃなかった)。まぁ、ゲイにそう思われても彼女としては意味がないわけだけど。

女性に対して容姿に関する「評価」がこんなに重くなかったり、美の基準がもっと幅広かったら、彼女はもっと生き生きとできたんじゃないかなと思う。

大学でジェンダー論を教えてると、相変わらず「自分は女性として不利な立場に立ったことないし、女性が差別されていると感じない」という人が少なからずいるのだけれど、社会をよく観察したら、「そんな風に簡単には言えないだろうよ」と思ってしまう。他の人の立場には立てないわけだけど、それと、自分の経験の中の籠ってしまうのは違うことなんだけど。

ま、そういうことについて考える機会を与えるのが、大学の役目なわけだけどね…。大学で教えることに疲れつつある今日この頃だけど、もう少しがんばるか。
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by hideki_sunagawa | 2009-11-13 17:17 | LGBT/gender