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2011年 11月 02日

統制化される社会(2)

▼拡大される逮捕対象

昨日の「統制化される社会」の話の中で、ごく最近起きた、重要な(しかし看過されている)家宅捜査、逮捕について触れるのを忘れていた。

それは、「日刊ゲンダイ」というメディアに、「無届け風俗」の広告が乗っていたとして、日刊ゲンダイに家宅捜査が入り、そしてその広告を扱っていた代理店業者が逮捕されたというものだ。

罪状(?)は、具体的には、「逮捕容疑は今年8月1日から9月30日まで、東京都足立区千住旭町の個室マッサージ店が営業禁止区域で無届け営業していると知りながら、日刊ゲンダイに同店の広告を掲載し、営業をほう助した疑い」だ(日本経済新聞10月27日の記事より)。

昨日書いた通り、実は、クラブ(踊る方の)の大部分や、一部のバー/スナックは、「風俗店」としての許可が必要と判断されてもおかしくないが、基本的にはとっていない。ということは、風営法違反の範囲に入る。ハッテン場も、公然わいさつの罪に問われることが、今回明らかになった。

そして、これらの店の広告を掲載しているところは、数え切れないほどある。ネットとなると、想像できないくらいだ。「日刊ゲンダイ」の事例は、つまりそれらも摘発される可能性を示している。


▼社会の問題として

このような問題に対して、「自分は関係ないし」と言う人は多い。ハッテン場にも行かないし…と。僕自身ハッテン場には行かないし、ハッテン場が無くなっても全然困らないのだが、しかし、社会の問題として考えるとき、「だから別いいや」という話にはならない。

まず、これがあらゆるところで起きている社会統制化の氷山の一角であるということ。それぞれが、自分が関係ないと思っているところで起きることの一つ一つが積み重なった先には、息苦しい社会が待っているという意識があるからだ。

特に、マイノリティは、その中で一層生きづらくなることだろう。

昨日も書いたが、これをきっかけに、次々とあちこちの店が摘発され、完全になくなるということは起きないと思っている(とりあえず、すぐには。長期的にはわからないけど)。あくまで、このような逮捕は「見せしめ」である。

いつでも摘発できるということを顕示しつつ、人々へその規範を内面化したり、強化したり、流通させたりしていくためのものだ。そういう意味で、ゲイの間から、「そういうところに行く人が悪い」「そういう場所はなくなった方が良い」という声が少なからず聞こえて来る状態は、残念ながら、その方策(?)が成功していると言わざるを得ない。
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by hideki_sunagawa | 2011-11-02 06:32 | LGBT/gender


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