2011年 09月 17日
昨日の日記を書いたあと、つらつらと東京での生活を思い出していた。最後に住んだアパートから駅へ向かう道とか、その前に住んでいたあたりのこととか。 その、思い出される風景と、今自分が住んでいるあたり、あるいは時々でかける住宅街と比べてみて、一見大して変わらないようで、でもやはり雰囲気がだいぶ違うなぁ…とあらためて思った。この違いは、わかる人はわかるし、わからない人はわからない、という類いのものだろう。 簡単に言えば、東京の住宅街はとてもかっちりとつくられ、きれいに整われている。僕が東京で住んでいたところが、比較的富裕層が住んでいる街だったということもあるかもしれない。しかし、独特なカラーがあるところを除いて、全般的に東京の住宅街の雰囲気はさほど変わらない。 一方、沖縄では、住宅街は東京ほどはきれいに整備されていない印象がある。おそらくこれは、自治体が裕福かどうかとも関係がある(公共空間を整備するお金があるかどうか…)。だがやはり、この手のことをあまり気にしない人が多いということもあるだろう。 那覇の市街地を歩いていて目にとまるのは、道路の隅や、建物の角などに、結構繁茂した植物が目につくこと。ガジュマルも頻繁に目にする。街路樹のまわりにも、勝手に生えた(あるいは誰かが勝手に植えた)植物が、茂っていたりする。 歩行者の(特に、視覚や歩行にしょうがいのある人)の便を考え、手をいれなくてはいけないところは少なからずあるだろうが、この、勝手に生えている植物が放置されている感じに、僕はほっとするのだ。 その風景に慣れた感覚で、東京の街を思い出すと、住んでいるときは当たり前だった風景が窮屈に感じたりするのが不思議だ(と言いつつ、そこに戻ればそれにまたすぐに慣れるのだけれど)。 僕の住んでいたアパートのまわりの一戸建ての家々は、ガーデニングに凝っている人が多くて、本当にきれいに手入れされていた。庭木がある家は、年に1、2回庭木屋さんが来て、剪定をしたりする。それはそれで美しく、気持ちよく眺めていたけれど、沖縄の、住宅の前に置かれた植物がやたら茂って大変なことになっているのも面白い。 思い返すと、そんな東京の街には、「もっとがんばりなさい」と励まされていた気がする。今、沖縄の街には、「いいんじゃない?それでー」と言われているような…。単に今の僕の心境の反映なのかしれないけれど。 そういう東京で、僕はだいぶ鍛えられなぁ…と、最近、しみじみ思う。それは、僕にとって必要な時期だったと改めて思う。そして今は、沖縄でゆっくりと熟成させつつ、新しいことを考えていく時期なのだ。その後は、またどこかの地に呼ばれるかもしれないし、もうずっと沖縄に腰を据えるかもしれないし。 半分はやりたいことを考えて計画し、半分は成り行き任せ。それぐらいが自分にはちょうどいいのかもしれない。
by Hideki_Sunagawa
| 2011-09-17 19:59
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