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2011年 09月 15日

先達に学ぶ

▼南定四郎さん

5月17日の日記にも書いたが、日本で初めて性的マイノリティのパレードを開催し、今年で20回になる「東京レズビアン&ゲイ映画祭」を始めたりと、日本のゲイアクティビズムを語る上で最も重要な人物の一人、南定四郎(みなみ・ていしろう)さん。

昨年から沖縄にお住まいで、僕も帰って来てから既に二度お会いし、いろいろなお話をうかがった。今日、三回目の懇談の時間をいただいた。

相変わらず、79歳の年齢とは思えない若々しさ、お元気さ。いつもきっちりとおしゃれな格好をされている(シャツ&ジャケット&帽子)。たいていTシャツと短パンの僕は、恥ずかしくなる(前回お会いしたときもそう思ったのに、家を出るときに慌てていて、すっかりそのことを忘れて、やはり同じ様な格好で出かけてしまったのだ)。


▼映画祭の始まり

話の流れから、映画祭のスタート時のことを少しうかがった。いくつかの国のLGBT団体などに上映の映像の提供を募集し、始まったという。最初に開催した時は、会場にクレームの電話がたくさんかかったため、会場スタッフがどいう映画を上映しているのかと確認に来たとか。

今でこそ、あちこちの地域で性的マイノリティの映画祭をやっているし、パレードも増えた。そういうものをイメージすらするのが難しかった時代に、それを始めたのは本当にすごいなぁ、と思う。


▼歴史に学ぶ

残念ながら、日本のアクティビズムでは、そのように先達が開拓して来た道のりが忘却されがちだ。レスペクトするという意味だけでなく、次の段階へステップアップしていくためには、そういう歴史をちゃんと継いで行くことが重要なのだけれど…。

若いアクティビストが始めた活動は、何年も見ていると、いろんな団体やグループがつまづいたところにつまづいて、自然消滅していく、あるいは縮小していくことが多い。僕は、コンタクトとれる人がいればアドバイスするし、スタート時に「注意したほうがいいこと」などを経験に基づいて語るのだが、それをちゃんと受けとめたり、自ら学ぼうという意志を持って連絡してくる人は少ない。


▼乗り越え、発展させるために

それは、「若い私たちが新しい流れをつくっていく」と思って始める人が多いからなのだろう。もちろん、社会が変化すれば活動の展開も変わるし、先達を乗り越えなければならないこともある。しかし、ちゃんと知らなければ乗り越えることもできない。

僕は、南さんのようなゲイアクティビストの先輩だけでなく、ウーマンリブと呼ばれていた時代からジェンダー問題に取り組んできた人たちや、苛烈な差別の中で闘って来た「在日」の人、被差別部落出身者、アイヌ、しょうがい者などの運動の歴史にも学びたい。もちろん、労働運動、貧困問題などにも。

日本の性的マイノリティの運動の歴史は浅いし、層は薄いのだから、そのような様々な運動に学ばなければ、発展していかないだろう。海外にも学ぼう。

その学びには、楽しい出会いがたくさんあるに違いない。
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by Hideki_Sunagawa | 2011-09-15 18:29 | LGBT/gender


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