2011年 09月 01日
中学皎の同窓会があると、今もつながりのある友人が教えてくれた。彼女はわざわざ北海道から来るらしい。彼女とは会いたいとは思うけれど、どうしても行く気が起きない。 いろいろな背景があるけれど、やはり自分がゲイであることが最大の理由だ。小学生の頃から同性が好きなことは意識していたけれど、中学時代は、まわりが色めき立つこともあり、自分がまわりと違うことを一層強く感じるようになっていた。 中学二年のときに最も親しかった友人にカミングアウトして、あっさり受け入れてもらえたので、その後は、彼にあれこれ話をすることで、だいぶ気持ちが楽になった。 けれど、それは限られた関係の中での話で、基本的にそんな「秘密」を抱えていた自分は、結局は暗い気持ちで過ごしていた。その気持ちをまわりに「秘密」にしていても、ふるまいや言葉遣いがどちらかというと女性的だったし、女生徒といるほうが楽だったので、そんなことでからかわれていた。 高校は、真面目で優秀な生徒が集まる学校だったこともあり、そういうからかいが無くなり、とても楽になったことをよく覚えている。高校生活になじんであれこれチャンレジができた高校2年の時は、自分の人生にとって最も生き生きとした時代だったと、今でも思うくらいだ。 一方、中学時代の自分は、ある意味、自分を守るのがせいいっぱいだった時代だった。だから、限られた友人以外には、正直会いたいという気持ちは起きない(しかも、会いたいと思う友人で、同窓会に参加する人は少なそう)。 ゲイであることで、行く気が起きにくいのは、その過去の思い出だけのせいじゃない。そういうところへ行くと、たいてい、みな結婚して子どもがいるわけで、そんなことが前提の話が多くなる。僕はオープンリーゲイとして沖縄の新聞でも何度も登場したことがあるので、そのことを知っている人も多いだろうが、おそらく、そのことにはほとんどの人は触れないことだろう(これは、いろいろな経験からの推測だが、十中八九間違いない)。 もちろん、ネガティブに言われるなら触れられないほうがいいが、別に「パートナー(or彼氏)はいるの?」とか聞いてくれてもいいのになー、と思ったり。ま、知識がないからしょうがないよね、という話だけれど。 中学生の頃も、その後も、そうやって多くの(もちろん、全ての、ではないが)ゲイやレズビアン、性自認に悩みを抱える人たちが、居心地の悪い思いをしていることを、ほとんどの人は思いつきもしないだろう。それこそ、教師にも、そんな生徒を傷つけることを言う人がいるくらいだし。 あ、でも、優しく見守ってくれ励ましてくれた教師もいたな…(セクシュアリティの悩みとは関係なく、という感じだけど)。あの力づけてくれた言葉、態度、まなざし、それはちゃんと胸に刻んでおこう。そして、もちろん、つらいときに、そっと寄り添ってくれた友人たちのことも。 どんな時にも、そのときどきに支えてくれた人たちがいて、そして今の僕がいる。そのことはいつでも頭においておかなくちゃ。
by hideki_sunagawa
| 2011-09-01 15:44
| LGBT/gender
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