2010年 11月 10日

内向きマスメディア

毎年、大学のジェンダー論で、「メディアリテラシー」に関する授業を三コマくらいおこなう。当然ながら、ジェンダーの問題を考える上でも、メディアリテラシーは極めて重要だからだ。

その中で、同じ日の同じ時間帯の違う局のニュースを見比べるのだが、4年前に録画したものを使うこともある。たまたまではあるが、その時のニュースは、イスラエルとパレスチナの和平の問題を大きく扱っている。

それを観て、ふと、「あれ?そういえば、最近のニュースって、海外のニュースが減っていない?」と思った。もちろん、以前もそんなに多くなかったし、今も、チリの落盤事故で閉じ込められた人の救出や、衝撃的なニュース、風変わりなニュースはとりあげられるが、国際政治的な問題やそれぞれの国や地域の社会問題はあまり観ない。

もしかしたら、自分がインターネットなどで海外のニュースに簡単にアクセスできるようになったから、そう感じるようになったのかもしれない。

しかしいずれにせよ、政治も経済も文化も、どこにいても、グローバルな関係性の中により深く埋め込まれるようになった現代において、マスメディアの姿勢はこれでいいのだろうか?と思う。

最近、日本の中で独自に発達し、世界の流れに組み込まれていない日本の携帯を、やや揶揄するように「ガラパゴス携帯」とメディアは呼ぶ。その表現は、ガラパゴスの生物が独特な形に進化したことになぞらえているのだが、「進化」や「発達」かはさておき、日本のメディアも明らかに世界の流れに取り残されている。


しかし、マスメディア批判ばかりしていても仕方ないなぁ、と思ったりもするので(この頃、批判するだけで何かをした気になる評論家的スタンスの人ばかり溢れていることにうんざりしている)、こういう時代に自分は何ができるのか、するべきなのか、を考える。僕は、幸いなことに、講義や講演など直接話をする機会を持っているので、そこで、個々人が海外の情報に直接アクセスする大切さを伝えて行くことであり、そのための技術を教えていくことだろう。

また僕自身、自分がおこなっているLGBTやHIV/AIDSの活動に関連して、世界に目を向け情報交換し、連帯していくことを心がけていきたいと思う。そのためには、苦手意識の強い英語ももっと上達させなければ。

あ、このブログでも、また以前のように英語でも書き綴るようにしていこう…。あるいは、英語用のブログを別に立ち上げようかな…。
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by hideki_sunagawa | 2010-11-10 09:13 | Diary


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